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清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会のブログです。イベントや川の様子をお知らせします。手渡す会のHPはこちら↓ http://tewatasukai.com/


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お詫びと最新の活動報告

手渡す会HPをご覧の皆様へ

諸々の事情でブログの更新が長期間滞っていたことをお詫びいたします。

そしてまた、20207月の球磨川流域豪雨災害の際は、HPをご覧の皆様にもご心配をおかけしている事が予想出来たにもかかわらず、被害の状況やその後の活動の報告が出来なかったことを、重ねてお詫びいたします。

手渡す会事務局メンバーも大半が甚大な被害を受け、被災を免れたメンバーも復旧作業の手伝い等に追われていますが、そんな中、「何が人命を奪ったのか」を究明するための聞き取り調査やデータの収集、また意見書・要望書の提出等、出来る限りの活動を続けております。

最新の活動としましては、本日2021531日13時より、リモートではありますが国土交通省への要請を行いました。

また、引き続き14時よりオンラインで開催された「流域治水シンポジウム②」にくま川ハウスからの中継で、他団体の代表者とともに主な事務局メンバーが参加しました。

国土交通省への要請には、国交省水管理・国土保全局の総務課長らに対応して頂き、担当部署にしっかりと伝え、然るべき立場の方からできるだけ早くに回答する、と明言して頂きました。同行くださった嘉田議員、篠原議員も迅速に回答を得るためご尽力くださる、とのことでした。

14時からのシンポジウムには、平日日中で時間の調整が難しいなか140名を超える方々が参加し、耳を傾けてくださっていました。

地元からは、下流域(坂本町を中心に芦北町・球磨村と隣接するエリア)から山と瀬戸石ダムの影響に関して、中流域(球磨村)から被災した当日に起きていたことについて、同じく中流域(人吉市)から被災者らによる手弁当の豪雨災害実態調査から見えてきたことについて、それぞれ報告をしました。

これらを踏まえて、私たちは最後に「球磨川宣言」を読み上げました。

(宣言文もアップします)

報告からは、流域の各地点で、連続堤防や治山ダム・治水ダム、導流堤などのコンクリート構造物、そして山の荒廃が被害を拡大させていたことが伝わったのではないかと思います。

私たちは昨年7月に被災した後から、自らや親類・友人たちの復旧作業を行いながら、調査を重ねてきました。被災者自らが調査をせざるを得なかったのは、国も、県も、真摯な検証とは言い難い状態のまま、拙速に「川辺川に流水型ダム」を決めたからです。

自然とは複雑なものです。私たち自身、調査をする中で見知ったことがたくさんありました。

現場を見て歩くことなく、被災者の災害体験談を聞くことなく、机上の計算と現地のわずかな視察のみで、十分な検証などできるのでしょうか。

今日のシンポは録画されていたので、何らかのかたちで公開されるものと思います。

公開された暁にはぜひ多くの方にご覧いただき、川づくり、山づくりと一体である流域社会づくりをどのように考えていく必要があるのか、考えるために役立ててもらいたいと思っています。



                              2021 5 31

国土交通大臣 赤羽一嘉様

 

   国土交通省への要請


        74 球磨川流域豪雨被災者・賛同者の会共同代表 鳥飼香世子・市花 保

        清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会 共同代表 緒方俊一郎

                                    岐部明廣

        子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会 代表 中島 康

          連絡先 熊本市西区島崎4-5-13 中島康 電話 09025053880


球磨川の洪水で亡くなられた方々の原因調査

2020 7 4 日の熊本豪雨に伴う球磨川の洪水により、50 名の死者と 2 名の行方不

明者が出ました。国はその原因調査を詳細かつ迅速に取り組んでいただきたい。被災者

の会の調査によると、人吉市での死者 20 名の死亡原因は、球磨川本川の氾濫によるも

のではなく、支流及び小河川の急激な増水と急速な流れにあります。支流の氾濫と本川

の氾濫の時間的なズレからも、死者の大半の原因が支流にあることは明白です。洪水に

よる死者をなくすことが水害対策の第一義であるはずです。しかし国は、本川の水位を

ダムで低下させたら被害は軽減できたと主張し、被災者の聞き取りを含む原因の究明を

全く行っていない。何が命を奪ったのか原因解明をせずに、次の洪水に対処できません。


堆積土砂の掘削の再検討

1993 年の手渡す会発足以来、私たちは球磨川水系に堆積した土砂の撤去を国に要請

してきました。しかし河川の土砂撤去が行われたことはほとんどありません。2009

に始まった「ダムによらない治水を検討する場」においても、住民からの度重なる要請

は無視され、人吉市の土砂撤去はなされませんでした。その間、河床は年々浅くなり、

氾濫リスクは増大し続けました。今回の豪雨被害により国は堆積土砂の撤去を始めまし

た。しかしその中身は、住民の要望と大きな隔たりがあります。今期水系全体で 70

㎥の撤去が計画されほぼ完了しましたが、その効果は「2020 7 3 日以前の河床に

戻す」のみに止まっています(5 19 日熊本県による説明)。7 月豪雨と同等で被災す

る現状を放置せず、河川環境を踏まえた方法で、土砂撤去に取り組んでいただきたい。


合流点の問題

球磨川・川辺川の合流点は、上流で掘削した土砂の置き場となっています。この場所

は過去に遊水地の役目を担っていた場所であり、旧河道であったところです。昨年の災

害時にはこの場所に大量に積み上げられていた丸太が流出し、鉄橋を塞ぎ一帯をダム化

させ、流木・土石・ヘドロを伴った鉄砲水となって一挙に市街地を襲いました。

今のままでは、次の洪水で同様の事態を引き起こし、洪水を激甚化させます。球磨川・

川辺川の合流点を土砂置き場にするような暴挙は直ちに中止して土砂を除去し、国の

買い上げにより氾濫原として保全することを求めます。


山の荒廃への対策

経済効率を重視した伐採や奥山の開発が、莫大な土石と流木を伴った破壊力の強い洪

水の発生を促しています。流域の森林と森林を育む山地の保全と一体化した豪雨対策に、

直ちに取り組んでいただきたい。球磨川の流域治水は山を抜きに語れません。


破棄された緊急放流試算が示す矛盾

「国が破棄」との報道があった後に公開された「ダム洪水調節効果」試算によると、

川辺川ダムがあればピーク流量の低減を見込めるものの、実績降雨を含むすべての降雨

パターンで人吉地点・横石地点の計画高水流量を超える、と明記されています。つまり、

川辺川ダムがあっても下流域の氾濫を防ぐことはできないと、貴省自らが認めています。

さらに、1.3 倍以上の降雨で、「ピーク流量を過ぎた洪水末期で異常洪水時防災操作に

移行する」とあります。今回の洪水で既存の市房ダムは、ピーク流量に至るはるか前の

8 30 分に緊急放流を行うとメディアを通して発信されました。その通告を、逃げ遅

れ屋根に避難していた人々が絶望の思いで聞いています。ダムが緊急放流を余儀なくさ

れるときには、下流域ではすでに氾濫し被害が出ているのが、洪水の実態です。下流域

で既に被害が発生した後に、ダム本体が洪水調節不能の状態になることは、数多の流域

住民の死を意味します。実際に起きたことを踏まえ、ダムの有害性を認識すべきです。


既存施設が孕むリスクに関する説明責任

温暖化による異常降雨に、ダムや連続堤防だけでは防御不能という事は国も認識して

いる事実です。前述の通り、想定以上の降雨の場合、ダムは被害を拡大します。また、

堤防や樋門は内水被害を助長します。既存施設が孕むこうしたリスクや、ダムには寿命

があり、河川環境を悪化させ、地域の宝である豊かな自然環境を破壊するといったデメ

リットについても、流域住民に対し丁寧に説明していただきたい。


住民主体の流域治水の実現

流域治水の理念に基づいた生命を守る水害対策は、国土交通省だけでは実現が困難で

す。あらゆる省庁の参加を要請します。また地域の住民の参加は必須です。主体は住民

であり、住民の意向を反映しない対策は無意味です。現行の住民不在の流域治水協議会

は抜本から改善する必要があります。流域住民が判断する上で十分な情報開示と、実効

性のある住民参加とを前提とした政策決定プロセスに改善するよう、強く求めます。

自然豊かな川は生態系を育む流域社会の基盤であり、流域住民の暮らしはその恩恵の

中にあります。球磨川は私たちの宝です。流域の民の声を聞いていただきたい


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by tewatasukai | 2021-05-31 22:43 | 報告